セブンイレブン夕食宅の高齢者への心理的な配慮

 

もうひとつ、高齢者を露骨にターゲットにしていないような演出もされています。実際のサービスは明らかに高齢者向けになっているのですが、セブンイレブンでは、対象顧客が高齢者以外も含まれているような書き方をしています。

 

例えば、忙しくて料理が作れないシングルの若者や、子供の面倒に忙しい主婦、共稼ぎの夫婦など、ということですが、それは高齢者が高齢者だけをターゲットにしたサービスをあまり好まないからです。それより、自分より若い人が利用するようなサービスを使いたいのです。

 

ここにニーズがあるわけですが、案外これを理解していない企業が多いようです。実年齢より若いものが買いたいという原理は、他にもたくさんあります。あからさまに実際の年齢層をターゲットにした商品にしないということが成功の秘訣で、特に高齢者向けビジネスでは、これが成否を分けることになるポイントです。

 

そして、しっかり儲かるビジネスモデルになっていれば、文句はありません。セブンイレブンでは定額制になっています。

 

定額制の宅配サービスですから、一回契約を結ぶと、高齢者が契約を止めない限り売り上げが発生します。しかも定価販売で、事前に販売量が分かるので、在庫が発生しません。こうして顧客に感謝されながら、売上や利益も素晴らしいものになっていくでしょう。